朝、起きた。気持ちの良い朝だ。久しぶりに晴れた。
最近は春だと言うのに、異常気象なのか雪が降ったり、とても寒い日が続いていた。
しかし、今日は、暖かい。
晴れというのも相俟って、気持ちが良い。
気持ちの良い朝というのは、目覚めも良いものだ。
僕は今朝、いつもより早く目が覚めた。陽の光りが部屋に差し込み、微睡むこともなくすっと起きることが出来た。
僕は窓を開け、天気を確認する。
うむ、気持ちが良い。窓の向かいにある木々は、緑の葉っぱをまとい始めている。
いかにも春が来たぞと言わんばかりの青々しさが、そこにはあった。
小鳥の鳴く声も聞こえる。なんの鳥だとか、そういうことは分からないが、この囀りが春の訪れを知らせるものだと言うことは僕にもすぐ分かった。
春が来たのだ。
以前も春らしきなにかがやってきたことはあったが、すぐに雪が降ってしまった。
しかし、今度の春は本物だと僕は確信した。
なぜなら目覚めがよい。空気がおいしい。
僕は知っている、これは春なのだと。
いつもならコンビニのサンドイッチで済ませる朝食を珍しく自分で作ってみたりした。
いつもならさっとシャワーを浴びて急いで支度をするところを珍しくゆったりお風呂に入ってみたりした。
早起きは気持ちがいい。
春は気持ちがいい。
春なのだ。
そう、春なのだ。