概要
6/6 に行なわれる「ワールド IPv6 ローンチ」だが、フレッツユーザは IPv6 を利用することが出来ない。
また、このままではフレッツ内部で問題が起きてしまうので、 v6 オプションを利用しているユーザも v6 が利用できないようにパケットを遮断する。
問題 (1)
- B フレッツでは IPv6 サービスがない
- フレッツ光ネクストでは v6 サービスはオプトイン
- さらにインターネットに抜けるためには IPoE などの契約を特定の ISP と行なう必要がある
でもこれだけじゃあ「 v6 の通信を遮断する」とフレッツが言っていることが良く分からない。
問題 (2)
フレッツ網内でグローバル IPv6 アドレスを利用してしまった設計ミス。
フレッツ IPv6 の現状
- フレッツ光ネクストでは内部的に IPv6 アドレスが付与されている
- これは、ひかり電話やひかり TV などと言ったフレッツ網内のサービスで利用するために付与されているもので、インターネットへのアクセスが行なえるものではない
- この付与されている IPv6 アドレスがグローバルなものである (fd00::/8 なユニークローカルユニキャストアドレスではない)
- そのため、 IPv6 のアドレスが付与されている PC は、自分自身は IPv6 でインターネットに抜けていけると勘違いしてしまう
- 結果、 DNS が AAAA レコード (IPv6 のアドレスを解決するレコード) を返した場合、 v6 で接続しようとしてタイムアウトしていまう
- 基本的にはタイムアウトを待って、 v4 で接続しなおすはず
- 「OS の設定で v6 を無効にするとインターネットが速くなるよ!」というよくあるライフハックはこのため
v6 オプションと IPoE 契約を行なうとどうなるか
- v6 オプション及び ISP で IPoE 契約を行なうと、インターネットに抜けることのできる IP アドレスが付与される
- 現状、この契約はオプトイン形式で、ごく一部のユーザしか利用していない (はず)
- この場合、タイムアウトすることなく IPv6 でインターネットに抜けることが出来るので、 v6 を無効にしなくてもインターネットが速くなると感じる
問題 (3)
- Q. 6/6 (ワールド IPv6 ローンチの日) に一体、何がおきるのか?
- A. Twitter や Facebook などの主要なウェブサイトが IPv6 に対応する (AAAA レコードを返すようになる)
- 現状、 AAAA レコードを持っているドメインがごく一部しかないので、上記のタイムアウトの問題はライフハック的に扱われることが多い
- しかし、 6/6 以降は主要なサイトでタイムアウトが頻発するようになる
- インターネットが遅くなる!!
Q. この問題に、フレッツはどうするの?
- A. DNS ポイゾニングによって、フレッツや ISP が提供する DNS サーバは AAAA レコードを返却しないようになります
- v6 オプションや IPoE を契約していない人 ... これまで通り IPv4 でインターネットをお楽しみください
- v6 オプションや IPoE を契約した人 ... これからは IPv4 でインターネットをお楽しみください
個人的には 6/6 以降も、 GoogleDNS などのフレッツに依存していない DNS サーバを利用すれば AAAA レコードが貰えるはずなので、 IPv6 インターネットを利用できるのかな? と思っている。
ただ、DNS ポイゾニングしちゃうくらいだから、 v6 オプショなるものは一旦廃止になっちゃうのかなあ。だとしたらやっぱ 6/6 からは IPv4 でインターネットすることになるのかなあ。
追記
外部の DNS にすれば AAAA レコードが見えるから v6 でも繋がる、っていうのは「そうなると良いなあ」と僕が思っているだけで、実際にはルーティングされなくなったりするかは不明。
ISP が行なう「AAAA フィルタ」という文字列が何を意味しているのかイマイチ分からないけれど、恐らく AAAA を落す DNS ポイゾニングをするのだろうと思っています。